罪と罰

罪と罰 罪と罰

ロシア文学の金字塔、ドストエフスキーの『罪と罰』を一章ずつじっくり読み進めながら、感想・考察を記録しているシリーズです。
主人公ラスコーリニコフの心の迷い、人間の罪と贖い、そして“運命”との向き合い方を、自分なりの視点で追いかけています。

「難しそう」と敬遠しがちな名作を、日々の読書記録としてゆるやかに綴っています。
これから読む人、昔読んだけど忘れちゃった人にも、何かのヒントになるかもしれません。

罪と罰

【日々レビュー記】『罪と罰』[第1篇‑6]: “偶然”に後押しされた決意

質屋の老婆アリョーナをめぐる雑談を、ラスコーリニコフは安食堂で偶然耳にする。学生は「あの老婆を殺して財産を善良な人々のために使うべきだ」と熱弁し、将校と議論していた。老婆の妹リザヴェータが“売り子”として評判であること、翌日 7 時に外出す...
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【日々レビュー記】『罪と罰』[第1篇-5]:夢と決意、そして“偶然”の訪れ

酒に酔ったラスコーリニコフは、夢の中で少年時代の自分が、群衆に暴力を振るわれ死にかけるメス馬を目撃するという悪夢を見る。彼は馬を守ろうとするが、無力で何もできない。目覚めた彼は、自身の精神状態に衝撃を受ける。「自分は本当に斧をふるって殺人を...
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【日々レビュー記】『罪と罰』[第1篇-4]:母の手紙と少女との邂逅

🕊️ 愛が重すぎるとき——ラスコーリニコフの葛藤ラスコーリニコフの元に届いた母・プリヘーリヤからの手紙は、彼の心に大きな動揺をもたらします。妹ドゥーニャが、自分のために不本意な結婚を決意したこと。母親もまたその決断を支えていること。それは彼...
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【日々レビュー記】『罪と罰』[第1篇-3]:母からの手紙が心に刺さる ― ラスコーリニコフの苦悩

📖今回読んだ範囲(あらすじ・要約)舞台はラスコーリニコフの貧しい下宿部屋。彼はすでに部屋代も食費も払っておらず、女中のナスターシャからの差し入れでかろうじて生きている状態。そんな中、田舎なまりのおしゃべり好きな彼女が、手紙を預かっていたと伝...
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【日々レビュー記】『罪と罰』[第1篇-2後半]:マルメラードフの家族の崩壊

📖今回読んだ範囲(あらすじ・要約)酒場で知り合ったマルメラードフの身の上話を聞き続けるラスコーリニコフ。マルメラードフは、せっかく手に入れた職を再び酒で台無しにしてしまったという。家族──妻のカチェリーナ、娘のソーニャ──は、彼に大きな期待...
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【日々レビュー記】『罪と罰』[第1篇-2前半]:酒場の飲んだくれマルメラードフの告白

📖 今回読んだ範囲ラスコーリニコフが酒場へやってくる場面 ~ 酒場で知り合ったマルメラードフの告白(途中)まで📝 あらすじ・要約ラスコーリニコフは、普段は人付き合いを避ける性格ながら、ふと人と関わりたくなり酒場へ足を運ぶ。そこで出会ったのが...
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【日々レビュー記】『罪と罰』[第1篇-1]:ラスコーリニコフと老婆アリョーナの出会い

📖 今回読んだ範囲『罪と罰』冒頭~アリョーナ・イワーノブナ(老婆)の家を訪ねる場面まで。📝 あらすじ・要約物語の主人公は、貧しい青年ラスコーリニコフ。住まいも身なりもみすぼらしいが、実はハンサム。そんな彼がある日、何か大きな決意を胸に、貧民...