【日々レビュー記】『コンサルタント』インテリ×バイオレンス×ピュアなヒーローが最高だった!

映画『コンサルタント(The Accountant)』を観ました。“会計士”という地味な肩書きをもつ主人公が、実はとんでもない腕を持つスナイパー。しかも、ちょっと変人で、優しくて、でも危ない裏稼業にも手を染めていて……。知的で危ういそのキャラクターに、気づけば夢中になっていました。

【基本情報】

  • タイトル:コンサルタント(原題:The Accountant)
  • 公開:2016年(アメリカ)
  • 監督:ギャヴィン・オコナー
  • 主演:ベン・アフレック、アナ・ケンドリック、J・K・シモンズ ほか
  • ジャンル:サスペンス/アクション/ドラマ
  • 配信:Amazon Prime Video(2025年7月現在)

冒頭からもう好き。目配せだけで惹き込まれる

物語は、老夫婦に「税金の抜け道」を教える主人公クリスチャン・ウルフ:ベン・アフレックのシーンから始まります。その教え方がまたスマート。これみよがしではなく、さりげない目配せと身振りだけ。
「うわ、この人かっこいい」と一発で好きになりました。こういう“できるけど出しゃばらない”知的ヒーローって最高です。

痛々しい習慣、謎の過去、そして二重生活

主人公のクリスチャンは、暗い部屋で光と騒音で自分を刺激し、さらには自らのスネを痛めつける。
まるで自分を罰しているような行動は痛々しく、しかし理由は明かされない。
しかも彼は、裏社会の“帳簿係”という顔も持っていて、殺し屋としての顔も……。

一体何者なのか?という興味で、グイグイ惹き込まれていきます。

計算・計算・また計算…そして、恋

クリスチャンはサバン症候群の天才。
一分野において異常なほど突出した能力を持つが、日常生活には支障がある。
彼は、企業の不正を暴くため、壁一面に数字を書きなぐりながら徹底的に計算を続けます。

周囲は彼の異常さに戸惑うけれど、サポートをする女性(デイナ・カミングス:アナ・ケンドリック)だけは違う。
ふたりの間に、やがてほのかな恋が芽生えていきます。
この“恋の芽生えと戸惑い”が静かで丁寧で、とてもよかった。まるで『レオン』を思わせる純粋さがありました。

強敵、逃避行、家族、そして真の敵

不正会計の裏にあったのは、表沙汰にできない犯罪と裏の組織。
それに気づいたクリスチャンは、身を引くこともできたけれど、彼女が危険にさらされていると知り、逃げずに戦う道を選びます。
このあたりから展開は一気にアクション映画に。

登場する殺し屋もかなりの強さを持ち、ついに最終対決に突入。……と思いきや、敵はなんと自分の弟だった!

この意外性、しかも「真の悪」が弟の背後にいたという展開も見事。対決を経て弟とは再会を果たし、本当の悪だけを討つ。アクション映画でありながら、倫理的にブレてないところも高ポイントです。

緊迫感を支えるもうひとつの視点

物語の裏で、クリスチャンを追う女性捜査官とその上司(レイモンド・キング:J・K・シモンズ)の存在も良かった。彼らがいることでストーリーに常に緊張感があり、主人公と視聴者がともに追いつめられていく感覚が加わります。

そして……続編を観て後悔(笑)

あまりに良かったので、2025年に公開された続編も観ました。が、これは……正直、観ないほうが良かった(笑)。
前作の良さが好きすぎる人には、ちょっと合わないかも。

まとめ|知的で危ない、でも優しいヒーローが好きな人へ

★★★★☆(星4.5)
インテリ×バイオレンス×ピュアな恋。すべての要素がツボでした。

『コンサルタント』は、ただのアクション映画ではありません。知性と暴力、孤独と優しさ、そのギャップがたまらなく魅力的な1本。見た目は地味でも、中身はずっしり満足できる隠れた名作でした。

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【関連情報】

  • 同監督の作品:『ウォーリアー』など
  • ベン・アフレック出演のおすすめ:『アルゴ』『ザ・タウン』『ザ・ウェイ・バック』
  • アクション×心理描写が光る類似作品:『イコライザー』『ジョン・ウィック』

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